世襲議員のからくり (文春新書)

麻生内閣では閣僚18人中12人が二世議員だという。自民党国会議員の約半数がそうだともいう。

自民党の半数近くが世襲議員であるといって間違いなく、それはアメリカの「全議員の5%」という数字に比べ、驚くべき数である。

この本では、親の築いたカバン(政治団体の資金)を相続税なしで相続できるというのが大きいという。また、候補者が子息なら後援会がまとまりやすいというのもあるという。

こういう話を聞くと、政治はお殿様に任せておけばよいというような国民の意識があるのではないかと思う。決して政治家が尊敬されているのではない。あきらめられているというべきかも知れない。

本来は、選挙民が政策本位で候補者を選ぶようにならなくてはいけない。そのための教育は大丈夫なのだろうか。中学・高校ではどう教えているのだろうか。生臭い話として先生方が敬遠していないことを祈る。

ペスト大流行 ヨーロッパ中世の崩壊 (岩波新書 黄版 225)

1983年発行の本である。図書館の整理でリサイクル図書となっていたのでもらってきた。新型インフルエンザ流行の時期にこれを廃却するというのもいかがなものか。

1348年から始まったペストの大流行。全体の死亡率ははっきりしないが、イングランドでは統計の整っている聖職者のペストによる死亡率はなんと50%になるという。この結果、社会には大きな変化が起きた。

農村では荘園で働く労働者が減少し、荘園主は労賃を払って労働者を雇うという「悪習」に頼らざるを得なかった。労賃は高騰を続け、領主は労賃を支払えず、土地を農民に賃貸しという名で下げ渡すという最も望ましくない手段をとった。

人口がこれだけ変動すれば、社会にも大きな影響を与えずにはおかない。

道 [DVD]

イタリア映画。1954年。図書館の名画鑑賞会で。

旅芸人に買われた貧しい娘。楽しめない生活。経験する思いがけない事件。もの悲しいメロディー。






旧暦と暮らす―スローライフの知恵ごよみ

旧暦礼賛派がどういうことをいっているのかを知るために読んでみた。この本では、夏に閏月のある年は夏が長い、と主張する。実際そうだったというのだが、具体的にどの年にどういう気温であったのかは出ていない。科学的な書き方とはいえない。

七夕が梅雨の間に来てしまうというのは、旧暦の7月7日をそのまま新暦に移してしまったからに過ぎず、月遅れであればそういう問題はおきない。これは新旧の優劣を論ずるのに適当な話題とはいえない。実際、私の子供のころには夏休み中の8月7日が七夕であった。

中秋の名月というのは旧暦の8月15日であったが、さすがにそのまま新暦に移すことができず、実際の満月の日(旧暦の8月15日のまま)になっている。七夕や桃の節句などの伝統行事は旧暦で祝うことにしてもよかったのではないだろうか。

紫式部日記 (笠間文庫―原文&現代語訳シリーズ)

私の田舎では夜のことを「夜さり」という。紫式部日記にこの表現がある。また枕草子には「せばき(狭き)」という表現がある。「さぶい(寒い)」というのもどこかで見た。

方言かと思っていたが、実は由緒正しい都言葉なのであった。





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Author:片山誠一
通勤電車の中で読んだ本

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